研究会報告書の内容について

2012年10月に厚生労働省が設置した「今後の労働者派遣制度の在り方に関する研究会」が、16回の開催を経て、8月20日報告書をまとめ、その内容を公表しました。今後は、この報告書をベースに、労働政策審議会需給制度部会において、今後の労働者派遣制度を議論し、年内に審議を終え、来年の通常国会へ派遣法改正の法案を提出することを目標にしています。

目 セミナー「派遣法改正動向と改正労働契約法への対応」を開催しています。

  東京:9月20日(金) エセナおおた(JR京浜東北線大森駅下車徒歩約5分)

     第1部:10:30〜12:00 派遣先企業の皆様対象

     第2部:14:00〜16:00 派遣会社の皆様対象

  大阪:9月26日(木) エル・おおさか(京阪・地下鉄谷町線天満橋駅下車徒歩約5分)

     14:00〜16:00 派遣会社の皆様対象

   

◆報告書の概要

 今後の労働者派遣制度の検討に当たっては、

  @労働者派遣制度の労働力需給調整における役割を評価しながら、派遣労働者の保護及び雇用の

    安定等を積極的に図ること

  A派遣労働者のキャリアアップを推進すること

  B労使双方にとってわかりやすい制度とすること

 を基本的な視点として持つことが適当であるとし、以下の考え方を示しています。

1.登録型派遣・製造業務派遣の在り方

 登録型派遣は労働力の需給調整の仕組みとして有効に機能している。一方で、雇用の不安定性への    対応が必要であり、雇用安定措置を講じていくことが考えられる。製造業務派遣について指摘されている問題は、製造業務の有期雇用労働者一般に関係する事項であり、労働者派遣制度の中で対応すべき理由に乏しい。

2.特定労働者派遣事業の在り方

 「常時雇用される」を「期間の定めのない」ものと再整理することで、特定労働者派遣事業はすべての派遣労働者を無期雇用する派遣元に限定することが適当。

※常用雇用労働者とは?

 常用雇用労働者とは、雇用契約の形式を問わず、@期間の定めなく雇用されている労働者、A有期雇用の契約を繰り返し更新し1年以上継続して雇用されている労働者、B採用時から1年以上継続して雇用されると見込まれる労働者をいうとされています。

3.期間制限のあり方

 現行の26業務という区分に基づく制度の廃止を含め、労働政策審議会で議論していくことが適当。常用代替防止の考え方は、今後、対象を有期雇用に再整理した上で、個人が特定の仕事に有期雇用派遣として固定されない、また労働市場全体で有期雇用派遣が無限定に拡大しないという個人レベルの常用代替防止と、派遣先の常用雇用労働者が有期雇用派遣に代替されないことという派遣先レベルの常用代替防止の2つを組み合わせた考え方に再構成する。なお、無期雇用派遣は常用代替防止の対象から外す。

◆報告者内容のポイント

 上記の考え方を踏まえ、報告書に記載されたポイントを整理した上で、今後の労働者派遣制度の在り方を考えると以下のようになります。

(1)専門26業務の区分を撤廃する。

(2)派遣会社との雇用契約が有期の場合、仕事の内容にかかわらず、その人が同じ派遣先で働ける期間   を一律3年までとする。

(3)派遣労働者を交代することで、派遣受入期間を継続しようとする場合は、派遣先の労使がチェックする仕組みを考える。

(4)派遣期間終了後(3年経過後)派遣元に対し雇用確保措置の義務づけを考える。

(5)派遣会社との雇用契約期間が無期の場合、仕事の内容にかかわらず、いつまでも同じ派遣先で働けるようにする。